S級の視線
                                    平田生雄

 第1回   【指導者のタイプ


 十人十色と云われるように、人は性格・環境・思想・etcにより様々に異なります。
指導者も然りですが、典型的なタイプに分類して紹介してみますので、胸に手を当てて参考にして下さい。


@権威主義タイプ
 集団のボスは自分である。目標到達の為に、お前達は「ああしろ・こうしろ」と押し付けたり命令する。独裁者と同様の長所・短所がある。


A熱血漢タイプ
 情熱的・挑戦的で自分の関わる事以外に感心を示さない。物事を思い詰めたり、過大評価する傾向があり神経が休まらず感情が制御出来ない。要求も高く完璧を追求するあまり準備は行き届くがピークを持続出来ない。自分のように燃えない選手に不満を覚える。


B楽観主義タイプ
 熱血漢とは正反対で、スポーツを単なるゲームと考え、結果が全てでは無く、楽しむ事やプロセスも大切だと考える。


C事務的タイプ
 指導を、科学的に分析してビデオ・PC等を駆使して情報収集し自分の処方を信じて、他の指導者との差別化を計り、常に時代 の最先端を行く。


DNice−guy Type
 民主的に選手達と接する事に誇りを抱いている。自ら積極的に解けこみ、時として軟弱に思われがちであるが、選手たちはリラックスして動機づけや指導効果も高まり大きな成功を収めることがある。
 

ECreative Type
 状況に応じて使い分けの出来る指導者で、指導も既存の方法に止まらず常に選手とのコミュニケーションを大切にして、必要な改善を合理的に行い、良い結果を引き出す。


《 補 足 》
 もっと他にも有るよと、ご指摘を受けそうであるがWC2002では@+Aタイプの監督が日本を導いた。韓国も同様であったと推測される。
’98は前任者が@で大会の采配はC+Dの監督で臨んだが結果としては芳しくなかった。要は自分がどのようなタイプに分類されて指導者として必要な素養を身に付けるように努力することが肝要であると思われる。