S級の視線
                                    平田生雄

 第12回   【気配り・目配り・夢配り

  
 サッカーの指導を始めた頃は、教える事が「生き甲斐」でした。
20代後半で現役を引退せざるを得ない事態に直面し諦め切れない気持ちを指導の道に転化させたのですが、指導は「見せる・教える」と思い込んでいたようである。(あの頃を振り返れば)


 セルジオ越後氏と一緒に全国を巡回指導出来る訳ですから、現役の頃より技術に磨きをかけようと思っていましたが、彼の変幻自在なテク ニックには及びもつかないのである。
 彼と一緒にサッカー教室を続けながら「自分にしか出来ない事」を 模索したり多くの先輩達にもアドバイスを戴きましたが結論から言え ば未だに辿り着いて無いのである。


 長く指導していれば経験も豊富になり、指導法も臨機応変に対応出 来るようになりますが平素より心掛けている事は「気配り・目配り」することです。
 そして、子供達の夢が広がるような指導が出来るようになりたいと思っておりますし、それが指導者の使命でもあるとも思っています。
 これは、決して難しい事ではないので、心構え次第で指導に活かす事 が可能であり、指導には不可欠な要素であると思っております。


 理想の指導?
雲を掴むような話ですが、心構えと向上心が理想に近づけてくれると信じて、いつしか「夢配り」出来るように研鑚したいと思っております。 
 

  When you stop learning you stop teaching.(Roger Lemerre)