S級の視線
                                    平田生雄

 第14回   【音を聞く?見る?


 オーケストラの奏でるハーモニックな音色が心地良く聴こえる時は、心身共に健常である。(らしい。)
優れた奏者や指揮者は音を聞き分けるだけでなく「音を見る」事が出来るそうです。
音楽の世界には疎いのですが、何となく判るような気がします。


 心を研ぎ澄ませば、ボールを扱う時の音色は聞き分けて見分ける事が出来ますし善し悪しの判断基準にもなります。
芯で捕らえた時の音は澄んで聞こえますし、流れるような展開は「絵と音」がハーモニックに同化しています。
 私は、指導の場で擬音・擬態を好んで使い分けていますが、絵と音をうまく取り入れて指導すれば、判り易いケースも多いのです。
 

 長嶋監督(元巨人軍)の指導を見られた方も多いと思いますが、ユニークで楽しいですね。   
 熱血指導で知られる長嶋さんの、擬音・擬態を駆使して時を忘れて没頭している光景は絵になりますが凡人には真似の出来ない事ですね。


 音を聞き分けたり見分ける事で、自分の感性を高める事が出来るとすればプレイや指導にも芸術や文化の香りが漂ってくる。(?)
 意識改革は、そんな事から始めてみても楽しいものです。