S級の視線 |
平田生雄 |
第3回 【Foot Eye & Brain Coordination】 辿り着いたプログラムは「箸と歯磨き」がヒントで、自由自在に使える箸や歯ブラシの習得のプロセスを思い出してみれば「なんだ、そんなことか」程度の事なのです。 両足で立って出来るヘディングやトラップ等の習得は「恐怖感を取り除く事」で比較的簡単に出来るが、足を使うサッカーと手を使う競技との違いは「片足で立つ」事なのです。左右の足でボールを自在に操る為には、バランスと感覚を磨く事に多くの時間を費やして「Muscle Memory」を形成する事が必要不可欠な条件である。 以上の事柄を踏まえてプログラムの一部を内容を紹介します。 Ball feeling program No.1 @鞠つきの要領で足の裏でボールを弾ませる。 足の裏・インサイド・アウトサイド・ヒール・トゥ・インステップを使って出来ます。 A弾むボールを足で掬い上げる。 足首をL型に固定してボールが弾んで上がる時に、軸足のクッションを使って 掬いあげる。 B片足に弾むボールを乗せる。 ボールは挟まないで乗せるだけにする。 乗せる足は動かさないで軸足のクッションを使う。 C片足に乗せて足首のスナップでボールを投げる。 上記の要領で乗せたボールを足首をゆるめて指先でスナップスローする。 D足の内側でボールをローリングしてパスをする。 転がってくるボールをインサイドで軸足を中心に、回して返す。 加速して返せるようになればOK! E投げられたボールを[着地した足の甲]で弾ませる。 前方から来るボールが地面に落ちる前に足を接地 して足の甲・アウト・イン・ トゥの各所を使って弾ませる。 ※必ず左右を交互に使い、出来るようになれば周辺視野で見るように心掛ける。 強弱・高低の変化を意識的に行なう。 ※ 初心者や低学年に見られる「過剰動作・随伴動作」いわゆる「りきみ・無駄な 動き」の解消は両手を 腰に当てたり、後ろで手を組んでトライさせると 効果的 です。要はリラックスさせる事です。 Ball feeling program No.2 @投げられたボールを目標に返す(ボレー・ハーフボレー) A上記の要領で受け手が移動して上下左右の目標に返す。 ※ボールは周辺視野で確認してイン・アウトサイド・トゥ・インステップの各所に正確 にミートさせる。方法としては面を作り体重移動だけでボールを押す感覚を身に 付ける 文章で表現しますと要領が解り難いと思いますが、上記は簡単 なプログラムなのでGolden Ageには易しく習得出来る。 くれぐれも、これは練習メニューとして取り入れるより自主的に楽しく焦らずに習得して欲しいと思います。歯磨きや箸と同じように続けてみて下さい。 誰でも身に付ける事が可能なプログラムです。「難しくないけど、易しくないし面倒くさい」だけです。 そして本章は「ほんの一部のプログラム」にしか過ぎない事も付け加えておきます。 『管理人より』 本稿は平田氏より4月中旬に送られ23日にHPに掲載した。 その後氏より「注釈」としてより青文字の部分を送稿いただいたので追加した。 氏の通常の指導では「示範とトライ」で、言葉で特に説明するものではないと思われるが、このHPは文章によるものなので、より理解しやすいようにとのご配慮である。 氏のご高配に感謝。 03.4.27 |