S級の視線 |
平田生雄 |
第32回 【Communication】 相手に、話したい事や意思の伝達がうまく出来ない時は、憂鬱な気分になるし相手も困惑してしまうものです。 サッカーの試合中にも頻繁に見られる光景であり、意思の疎通と共通理解が「いかに大切か思い知らされた経験」は誰もが持っているし「尽きないテーマ」でもある。 アイコンタクト・ジェスチャー・コーチングetc 意思の伝達の手法は、連携プレイには欠かせないエッセンスである。 阿吽の呼吸・絶妙のタイミングは平素のトレーニングの積み重ねと相互の信頼によって築き上げられるものであり、単なる約束事では解消出来るものではないのです。そして、意思の疎通や共通理解が出来ているとミスが減るのは当然であるが、モチベーションの維持や気力・体力の消耗度にも大きな差が見られるのです。 [Communication Skill]の手法に関しては、簡単かつ明確に伝達することで円滑なコンビネーションプレーが可能になるので、個人・グループ・チームで「○秘のサイン」は必需品であると言えます。 セットプレー(CK.FK)では、成否の鍵は「キックの質の高さ」が握っているのは明白なので「Simple is Best!」と言えるのではないでしょうか。 しかし、サッカーは千変万化の状況で的確に対応出来るように、個人を高める事が肝要であり[Communication Skill]には、豊かな順応性が大切なのです。 何事も、一朝一夕で身に付くものではないし、磨けば光るとは限らない事も肝に銘じて精進すべきでしょう。 私の好んで使う言葉ですが「良いプロになれる条件は、良きアマチュアになることである。」スポーツに限らず何事にも通じるのです。 意思の疎通に欠かせないのは[相互理解と信頼される人格]であるが、その基盤となるのが[技術の質と精度]なのです。 難しく考えないで、日々のトレーニングに気軽に取り込んでみれば楽しいものです。挨拶や会話の弾んでいる「明るい家庭」のような雰囲気はチームに欠かせないものです。 |