S級の視線
                                    平田生雄

 第82回    明日に向って


 日本代表候補そしてU−22[オリンピック代表候補]の顔ぶれを見て新生ジャパンが明日に向って着々と歩を進めている。


 ‘06ドイツワールドカップが遠い過去の出来事のように感じられるのは厳しい結果からの逃避ではなく明日を見据えて戦う為に前向きに可能性を模索しているようで若い可能性を秘めた選手達も「自分にもチャンスが有る。」と励みになっているようで今迄の代表に対するイメージが払拭されたように感じられる。


 代表監督と強化プロジェクトチームが日本の各カテゴリー代表にも危機感や課題を見出してチャレンジしている様子が伺える。


 チャレンジのプロセスで厳しい批判も受ける事も有る訳ですが、代表チームは完成品ではなく、常に戦い続ける我が国を代表する集団であり固定したものではないのだから新しい息吹に期待したいと思っている。


 昭和の時代の代表といえば世界の強豪と戦う前に気後れした感が有りましたが今の若者達は初選出されても自己アピールが出来るように思えます。


 個人的には家長昭博(ガンバ大阪)や中村憲剛(川崎フロンターレ)に非凡な才能を感じていますが、期待感を持たせる若い才能が今年のJ−リーグで活躍してくれる事を願っているし海外のメンバーにも朗報を期待している。


 忘れてならないのが、なでしこジャパンの活躍であり勇気を与えてくれます。


 日本のサッカーは着実に明日に向って歩を進めている。


 批判をするより現実を見つめてみれば、あの時代より飛躍的に進んでいるのだから日本のサッカーは素晴しいと思うし強くなったと感じています。


 不満に思えるとすれば低迷と停滞した時間が長すぎた事であり、前向きに思うなら充電に時間が掛かっただけであり日本の道と車のように世界水準に辿り着いたと確信している。


 結果は後からついて来るものだと期待して見守りたいと思います。