S級の視線
                                    平田生雄

 第9回   【サッカーは世界の言葉


 サッカーは200余りの国と地域で一番親しまれているスポーツであり、遊びでもあるわけですが、言語に違いや方言が有るように、また気候風土や環境が異なると、楽しみ方やプレースタイルも様々だと思います。
 「サッカーは世界の言葉」 言い古された言葉ではあるが、人によっては解釈は違うと思うし、色々な角度から見ると楽しいものです。
 

 別の角度から見ると、こんな表現も出来ると思います。  
     ☆ サッカーの指導 = 標準語
     ☆ サッカーの遊び = 方言
     ☆ サッカーの試合とルール = 共通語
  これを、日本のサッカーにあてはめてみると、標準語での会話を重視して方言の良さに気付いていないように感じます。逆に方言しか話さない人もみかけますが標準語の良さと必要性も感じて欲しいものです。


 日本サッカー協会の指導指針は、世界に誇れる資料であると思いますが、それだけで良いだろうかと常に疑問を抱く事も必要だと思います。
 世界的な傾向であるがサッカーのシステムやスタイルが似通っている事に憂いを感じているのは私だけでは無いと思います。


 方言という遊び心が個性や創造性を育み、才能と努力によって開花させて標準語で更に磨く事が大切なのです。
 サッカーの方言と標準語を理解して話す事が出来るなら共通語を通じて「サッカーは世界の言葉」になると思うし私自身も指導する時に心掛けている事でもあります。
 「言うは易し」と言われそうですが、遊び心を持って見守る指導から始めてみると「行いは難し」ではないかも。


 次世代の子供達は、どんな会話をするのであろうか?
我々の予測を超えた言葉や会話が繰り広げられるのであれば、サッカーを愛する者として望むべきことである。